以前通っていた歯医者は診察して、先生が、歯が悪いまま放置したらダメだと怒るし、治療の説明が良くわからないまま進められ、理由がわからないまま抜歯された。通うのがイヤになり放っておいたら悪化し、思い切って別の歯医者に行ってみた。

　また怒られたらイヤだなぁ。とコドモのようにビクビクしていたが杞憂に終わった。診察の前に歯と歯茎の中の構造と痛む仕組みを、図を見ながらじっくり説明され、僕の歯の現状と治療方法の説明もたっぷり時間を掛けてもらい、とても納得できた。抜歯されるのかと思った歯も抜かずに治療してくれる。

　任せて安心のかかりつけ医だ。

　先に話した歯医者はきっと、ちゃんと説明しているつもりなのだろうが、こちらが理解したかを確認せず治療を進めるから不信感を持ってしまうのだろう。

　空間工房の仕事にも同じことが言える。　

　施主さまは建築のことがわからない。住まいの現状とリフォームの手順や工程を、専門用語を省いて噛み砕いた説明を心掛けている。施工前に納得してもらい、安心して任せてもらえるように努力している。

　まだまだ至らないところもあると思うが、気持ちはいつも、あなたの住まいのかかりつけ医で居たいのだ。